ゼオライトの効果
さて「ゼオライトがセシウムを吸着する」という1文ばかりが飛び交っている現状ですが、どういった性質によってセシウムを除去できるのか気になったことはありませんか?
こちらではゼオライトがセシウムに対して効果を発揮する理由について簡単にまとめています。
優先順位の高いセシウム
鉱物であるゼオライトは二酸化ケイ素を基本とする構造ですが、一部にアルミニウムを含むことで負の電荷を帯びています。(マイナスの電気をもっているということ)
しかし、物質は基本的に電荷をプラスマイナス0の状態に持っていく性質があるため、ゼオライトの結晶格子の中に陽イオン(プラスの電気をもっているもの)を取り込んで吸着するんです。こうすることで、ゼオライトのマイナスと陽イオンのプラスが相殺して電荷がゼロになるというわけですね。(この一連の事象をイオン交換と呼びます)
具体的に何の陽イオンを優先的に取り込むかを示す「交換順位」というものがあり、優先順位が高いものほど吸着されやすくなっています。(交換順位とは、優先順位3位と2位の物質が混在していれば2位を優先的に吸着しますが、そこに1位の物質が現れると2位の物質を放り出して1位の物質を取り込む、といったものです)
■具体的にゼオライトの交換順位を見てみましょう。
Cs(セシウム)>Rb(ルビジウム)>K(カリウム)>NH4(アンモニウム)>Ba(バリウム)>Sr(ストロンチウム)>Na(ナトリウム)>Ca(カルシウム)>Fe(鉄)>Al(アルミニウム)>Mg(マグネシウム)>Li(リチウム)
この通り、セシウムを最優先で吸着するのがゼオライトのありがたいところなんです。しかも、ヨウ素、セシウムと並んで有名な放射性物質であるストロンチウムを取り込む性質もあるということで、本当に心強いですね!
放射性物質を取り除く浄水システムは?
以上のように、ゼオライトがセシウム、ストロンチウムに一定の効果を及ぼすというのは事実です。噂や民間療法などといったレベルではなく、きちんとした科学的根拠に基づく主張というわけです。
放射性ヨウ素に対しては効果がないみたいですが、ヨウ素は活性炭のフィルターである程度は除去できるという話を聞いたことがあります。
要するに「ゼオライトと活性炭を両方ともフィルターに用いている浄水器であれば、セシウム、ヨウ素、ストロンチウムなど全体的に効果を期待できる可能性がある」ということになりますね。
(重ねて申し上げますが、これらはすべて「報道が正しければ」です。真剣に調べて、一定の確証は取ったつもりですが、学者ではないので保証はできません…)